楓荘

カフェのおっさん

CAFE BLOG

 

このコロナ禍で、

4周年をとっくにすぎていた事を忘れておりました。

 

正確にいうと、

カフェは2016年10月末オープンだから丸4周年

ゲストハウスは2017年3月末オープンなのでまだ4周年は迎えてませんが

 

よく耐えてるな、耐えてきたな

 

が率直な感想

 

和歌山県の

和歌山市の 端の方

磯の浦ビーチに魅せられ、

いろんな経緯を経て

始めたカフェとゲストハウス楓荘

 

都会大好き、トレンディドラマ世代

ギラギラと生きていたい

そんな上昇志向と

自分は特別な何かを持っていると疑わなかった

20代の頃

 

今の自分を見たらどうなんだろう。

 

 

 

20代の頃、カフェブームの東京

 

美容師の道を一旦諦めて

芸能人の方が多く住む町にあるカフェで

ホールのバイトを3年ぐらいしていました。

そこは当たり前のようにドラマや映画で見る方々が普通にランチをしている。しかも人気店。週末は目まぐるしい忙しさ。

 

時給はそこまでだが

何よりも人気店で働いている自分という優越感。

 

今の子たちからしたら「はぁ?」

な感じかもしれないけど

 

僕らの時代って、

時給とかよりも

有名店やオシャレな店のスタッフになれる

その権利が欲しくて仕方なかった。

 

それこそ、めちゃくちゃ人気上昇な店ほど

反比例して時給が安かったりしてた(苦笑)

(美容室もそんな感じだった、僕が勤めたヘアサロンは倍率500倍だった)

 

んでもって、そういう人気店のオーナーとかになると

もうオーラがハンパない

僕がバイトしてたカフェのオーナーも

高級外車に大型犬を連れて、雑誌レオンから出てきたようなザ・勝ち組(いまどき勝ち組とかも言わないんかな。。)

 

「あ、カフェって儲かるんだ」

 

・・・・よし、いつか自分もカフェを持って、たまに彼女や友人たちを連れてきて我が物顔がしたい・・・・

と、痛いどころではないクズな思想感を持っておりました。

 

この時の僕の先入観というか価値観が

今日(こんにち)の爪の甘さにつながるんですが

そうなっても仕方ないほど

なんせ、2000年代初頭のカフェブームは凄かった

 

裏渋谷のカフェのオーナーが某お騒がせアイドルと付き合う

表参道のカフェのオーナーが他業種をプロデュースして当たりまくる

などなど、「カフェのオーナー」て飛んだ武器だな!

浮ついた情報だけを取り入れて

どんどん僕の勘違いが加速する

 

できれば27歳、遅くても30代前半でカフェを持とう!

いや、カフェを持つ前に会社を持って、その会社が儲かって儲かって、その泡銭でカフェを持てるようになろう!!

 

未来は明るいなぁ!!!

 

翌日には、

 

じゃぁ、どんな会社を作るの?

それを手に入れるために何をするの?

具体的なのは何もない

何を努力すれば良いのかも知らない。

 

まぁでも、

自分は何かしら特別な能力があって多様なことができるはず

大丈夫っしょ!!

 

だって

自己啓発本も何冊も読んだし

投資関連の本も読んだし

エクセル入門書も読んだし

近くに何かしら成功してる人もちらほらいるし

周りからも、普通の人とは違うって言われるし

 

だから、きっと、自分は大丈夫

 

そう思い続けいろんなことに手を出してきた結果

「器用貧乏」という

嬉しくはないカテゴリーに収まってしまった

 

そうこうしてるうちに(何もしてないが・・)

 

着実に27歳に近づいてきていたが

進むべき目標が見当たら無いので発展生もなく

なんの計画性なく定めた27歳(たぶんカート・コバーン、ジミヘン、ジャニスなどの影響なんか?)

に囚われ、焦りが出てきて

 

いますぐ出来ることって何!?

そうだ!!と思い

また自己啓発本や成功例を読み耽る

そして読み終わった後に来る

自分は変われる!いやすでに変わり始めた!

根拠のない高揚感に襲われ

これまた実態のない達成感に疲れて眠る

 

こうして

ずっと同じカゴの中で

ハムスターのごとく回し車を走り回ってる自分

世界はそのカゴの中でしかないと思っているから

 

挙句にはこれは自分のせいじゃないと

責任転嫁しようとする始末

 

よく映画とかに出てくる売れないバンドマンや役者

彼等は誰よりもセンスがあると思っているのに売れない

認めない世間が悪い、時代が悪いとグダを撒いてる

どうしようもない

ただ見る者をイラつかせるための隠キャラ。

 

自分はそっち側に居てる不安

そして27歳を迎え絶望する

それがカゴの中から外に出る2年前のこと。

 

 

27歳の自分は

平日の朝10時から夕方5時まで働き

大体が定時上がり、あまり残業しないし

余程のことがない限り、飲みに行くこともない

帰宅途中でTSUTAYAに寄り2本映画を借り

夕飯を食べた後、1時間ほどジョギングし

借りてきた映画を観て眠る

 

週末はとにかく出かける

家にいると考え混んでしまうから

基本、都内はどこでも自転車で移動

ウインドーショッピングをし

カフェに入り、夕方になったら帰る

そんな生活に慣れてきて

上昇志向を持つことの方が疲れる

変化を望まない方がラクだなぁって体が覚え始めた頃

 

ふと

 

「カフェのオーナーになる」

 

なんて言ってたなぁ自分。

 

そして、世界は変えられるんだぜ!って

当たり前のように思ってた自分を思い出す

 

 

その当時の会社の方には迷惑をかけたが

そのまま東京でいても変えられないから

 

0から全くしたことのない事に飛び込もうって思った。

 

大丈夫、もうすでに7回は仕事を変えて

生活も変えてきてる。引っ越しなんて変えまくってる

(あいまに4ヶ月のホームレス@代々木公園 も経験した)

 

ただ頭を過ぎって仕方ないのは

都会大好き、トレンディドラマ世代

ギラギラとした東京から離れたくないと

離れたら負けだとずっと思ってた

 

でもそんな固定観念は自分が勝手に思い込んでたに過ぎない

ってようやく飲み込めた。

 

あらゆるタイプの都会の風を受けて楽しめました

 

場所はどこでも良い

とりあえずカフェのオーナーっていうのが出来るように新しい事をやってみよう

 

大阪に来て、それから初めての仕事をして、起業して、全国走り回って、アジアも行って、上海では奇妙な体験もして

 

 

数年、(またブログで書きます)

 

 

数年、(ブログで書きます)

 

 

 

数年後

年齢的にはオッサンの歳

 

カフェのオーナーでもあり

カフェのオッサンにもなれた

 

 

前半で記したようなイケイケ(死語)で

すごく当たってるオーナーではないけど

 

ずっと出張ばかりで月の半分は過ごせなかった

大好きなレノン(看板犬ね)と毎日一緒に過ごせることができるようになった

 

それに妻と娘とも出会えた。

一生独身だな、って友達や仲のいいお客さんに

自虐ばかり言ってたし、ほんとにそうなんやろうなぁって思ってたから

 

これは僕の人生において本当にすごい素敵な出来事。

 

決して経営面で順風満帆とは言えないけど

なんとかかんとか続けてきて

こうして今ブログを描いてる

 

足元ではレノンが寝てる。

 

 

お互い歳をとりましたねぇ。

 

昨年はコロナで大変で、それは今でも続いてる状況だけど

 

やるしかないんですよね。

 

やり続けるしか、他の選択肢とか

あるんでしょう

 

でも、この楓荘が好きだと言ってくれてる人たちがいる

 

ここにカフェを作った初心を思い出そう

 

 

狭い道を抜けたその先には

カラフルな建物が、そこはまるで絵本の世界、、、

 

 

まだまだ自分が出したい世界観がある

それを出し切らないで終わりたくはない

 

 

ていうブログ。

 

 

ブログをかいてる側で寝てるレノン